たしかに派遣は「派遣切り」という言葉もあり、トラブルを起こしたらすぐクビ(解雇)にされそうで心配になりますよね。
結論、勤務態度に気をつけて、職場の人間関係が良好であればクビにされることはありません。
トラブルの度合いにもよりますが、大きな問題に発展しなければ普通に働き続けられますよ。
ただし「クビにされやすい人がとる行動の特徴」に当てはまる方は、解雇されないにしても直接雇用されない可能性は高いので注意が必要です。
本記事では、「クビにならないための具体的な対策」についても解説していますので、ぜひ最後まで読んでください。
- 【紹介予定派遣 トラブル・クビになる?】よく起こる7つのトラブル原因とは?
- 【紹介予定派遣 トラブル・クビになる?】トラブルを解決するには?
- 【紹介予定派遣 トラブル・クビになる?】クビ(解雇)になる原因
- 【紹介予定派遣 トラブル・クビになる?】基本的に会社は急にクビ(解雇)しない!
- 【紹介予定派遣 トラブル・クビになる?】クビ(解雇)にされないためのポイントは3つだけ
- 【紹介予定派遣 トラブル・クビになる?】クビ(解雇)にすることは違法じゃない?
- 【紹介予定派遣 トラブル・クビになる?】実際は直接雇用されないことってある?
- 【紹介予定派遣 トラブル・クビになる?】直接雇用にならない人の割合
- 【紹介予定派遣 トラブル・クビになる?】よくある質問
- 【紹介予定派遣 トラブル・クビになる?】まとめ
【紹介予定派遣 トラブル・クビになる?】よく起こる7つのトラブル原因とは?
辞めさせてもらえない
紹介予定派遣が成立して直接雇用になると、想定収入の20〜30%の紹介料を受け取ることができます。
そのため派遣で働く私たちが継続して働く意思はなかったとしても、なかなか辞めさせてくれないケースもあります。
「入社した方がいい」と説得してくる可能性もあるので注意してください。
紹介予定派遣は「双方の合意」があって成立します。
もし合わないと感じるのであれば、ハッキリと断りましょう。
紹介手数料が返金されない
「紹介予定派遣で直接雇用になったけれど、数ヶ月で仕事を辞めてしまったケース」
などで発生します。
上記の場合、派遣会社は派遣先企業から受け取った手数料の一部を返金しなければなりません。
例えば、2ヶ月で仕事を辞めた場合➡︎紹介料の20%にあたる額を返金
といった形です。
しかし、辞めた原因が「派遣スタッフにあるのか」「派遣先企業にあるのか」判断するのは難しく、手数料の返金でトラブルになることがあります。
条件変更の際に起こるトラブル
紹介予定派遣は2回の契約によって、給料や働く時間が決定します。
1回目は、紹介予定派遣で働きはじめる就業時です。
その後、直接雇用しようとする時、派遣先企業と2回目の契約を締結します。
しかし「経営悪化」など企業側の事情により、上記以外に契約条件を変更する可能性は0ではありません。
例えば、時給1,800円のところ、1,500円に引き下げる
といった形です。
めずらしいケースですが、契約条件の変更によってトラブルに発展する可能性もあります。
雇用形態が想像していたのと異なっていた
紹介予定派遣は「直接雇用」を前提として派遣社員として働く制度です。
しかし「直接雇用」=「正社員」ではなく、契約社員やパート・アルバイトになることもあります。
例えば、派遣スタッフは直接雇用で正社員になれるものだと思っていたのに、蓋を開けてみたら契約社員になる契約だった
上記のようなケースです。
もちろん派遣スタッフ(自分)側の勘違いの可能性も十分あります。
しかし派遣期間中に契約変更が行われた可能性もあるので確認が必要です。
直接雇用になった際、雇用形態はどうなるのか派遣社員として働く前に、しっかり確認しましょう。
派遣会社を通さず直接雇用してしまう
紹介予定派遣で入社した後に直接雇用で雇いたいと打診された場合です。
派遣先企業は、人件費を抑えられるなどメリットを受けられますが、派遣会社からすると明らかな契約違反です。
上記のような事をされると、派遣スタッフもトラブルに巻き込まれてしまいかねません。
正規の派遣期間満了後に、派遣会社を介し、改めて直接雇用の話を進めましょう。
最長6ヶ月を超えて就業させる
紹介予定派遣は最長6ヶ月の期間制限があります。
上記期間におさまる「契約期間の更新」は違法ではありません。
しかし業績不振などにより、禁止されている6ヶ月以上での契約更新は打診されるケースがあります。
上記のような状態では、直接雇用の話も進展するとは考えづらく、長く働けませんよね。
派遣期間のトラブルに巻き込まれないよう、注意しましょう。
有給休暇に派遣期間を算入しない
有給休暇は、契約日から6ヶ月間継続して、全労働日の8割以上の日数の出勤をした場合に発生します。
ここで「派遣期間も同じ会社で働いており、派遣期間を含めて条件をクリアしているから有給休暇を使いたい」というケースです。
しかし派遣期間中は、派遣会社が雇用主です。しかし、直接雇用になると雇用主が変更されてしまいます。
ですので有給休暇を取得できるのは、直接雇用した時から数えて、6ヶ月後に有給休暇を取得できることになります。
そこを履き間違え、トラブルに発展するケースもあります。
【紹介予定派遣 トラブル・クビになる?】トラブルを解決するには?
派遣元会社に相談する
派遣先企業で発生したトラブルは派遣元会社に頼ってください。
第三者的な立場で関わってくれ、客観的な意見をもらえるメリットがあります。
すべて解決できるかは分かりませんが、可能な限り対応してくれますよ。
上記のようなトラブルはすべて派遣元会社に相談しましょう。
ただし、思ったような対応をしてもらえない可能性も0ではありません。
必ずしも思い通りの対応をしてくれない可能性があることは肝に銘じておきましょう。
公共職業安定所に相談する
派遣元会社の対応に納得いかない場合には、公共職業安定所(ハローワーク)」に相談しましょう。
派遣元会社の対応が法律に違反するようであれば、公共職業安定所を通して、国に報告することも可能です。
労働基準監督署に相談する
労働基準監督署では、
など労働に関するトラブルの相談にのってくれます。
もし派遣元会社が相談にのってくれなかった際は、労働監督署に相談するのも1つの手段ですよ。
労働相談情報センターに相談する
行政サービスの一環として、各都道府県でサービスを受けられます。
派遣元会社で解決できないことは、労働相談情報センターで相談してみましょう。
派遣会社を変える
など、派遣元会社に不信感をもつようなら他社に変更することも考えましょう。
なぜなら派遣会社によって対応は違ってくるからです。
実際に派遣会社をかえ、派遣担当者を変えたことで、トラブル時の不安を感じなくなったと答える方も派遣社員の方も多いです。
ただしデメリットは、派遣会社を変更するため有給休暇の取得条件や福利厚生の内容も変更されてしまうので注意しましょう。
派遣以外の働き方も考えてみる
派遣元会社、派遣先企業を変更してもトラブルが続くようなら、ほかの働き方を検討することをおすすめします。
と考えているなら、正社員や契約社員で働けるよう行動しましょう。
派遣社員として働くメリットは、派遣元会社からサポートを受けられ、安心して働けることにあります。
しかし派遣元のサポートが裏目に出てしまい、トラブルを悪化させるようなケースも珍しくありません。
上記の点を問題と感じているのなら、誰にも雇用されないフリーランスの道を志すことで、解消できることが多い可能性があります。
もっとも大切なのは不安や不満を抱えずストレスなく働けることですよね。
そうすることが、トラブルの起きない働き方を目指す最短ルートです。
【紹介予定派遣 トラブル・クビになる?】クビ(解雇)になる原因
派遣社員側に問題のある理由について解説します。
勤務態度に問題がある
- 居眠り
- 遅刻
- 欠勤
など、勤務態度に問題がある人はクビになる可能性があります。
また指導者の指示に従わず、勝手な行動をするなど、社会人としての常識を逸脱した行為を頻繁に起こしている場合も同様です。
勤務態度について、注意を受けた場合は真摯に受け止め、二度と起こさないよう注意しましょう。
業務遂行能力(スキル)が著しく足りない
◯◯スキル必須の職場に、嘘をついて就職した場合などに「スキル」が足りずクビになることがあります。
たとえば、ワード、エクセルなどPCスキル必須の職場に、実務経験があると嘘をつき採用されたケース。
上記の場合は、虚偽の情報を履歴書に記載したことになりますよね。
派遣先企業は人手が足りず、その穴埋めをしてもらいたく、派遣社員を雇うのが通常です。
即戦力にならないのであれば、派遣を雇う意味合いはありません。
業務に支障が出るほどの大きなミスを犯してしまった
- 社内の極秘情報を他人に漏らした
- 数百万単位の発注ミスを起こた
など派遣先企業に甚大な損害を与えるようなミスをした場合は、紹介予定派遣であってもクビになる可能性はあります。
とはいえ、大きなミス=必ずクビ(解雇)ではありません。
紹介予定派遣の試用期間満了を待って、解雇されることが多いです。
まとめると、
- 職務専念義務を全うできなかったケース
- 経歴詐称したケース
- 業務遂行能力が不足していたケース
がクビにされる主な原因です。
他にも妊娠が発覚し、派遣で働くことができなくなったケースや、親の介護が必要になり仕事を続けられなくなったケースがあります。
紹介予定派遣では、直接雇用を目標にしてお互いが「本当に長く働ける職場(会社のルールを守り真摯に働いてくれる)か」どうかを確認します。
そのため、社会人としての基本的なマナーや勤務態度、仕事に対する対応などを判断材料にして直接雇用するかを判断するでしょう。
試用期間では、
上記のことを理解できるよう努め、率先して仕事を行う姿勢が重要です。
【紹介予定派遣 トラブル・クビになる?】基本的に会社は急にクビ(解雇)しない!
クビになると言われ、即刻解雇されると次の仕事もみつかっておらず、困りますよね。
でも安心してください。
急にクビにされることはありません。
その理由を解説します。
理由1:期間が定められているから
派遣先企業とは、直接雇用するかを判断する試用期間として派遣で働くことになります。
紹介予定派遣では、最長6ヶ月。中には3ヶ月を使用期間満了にしている派遣先企業もあります。
たとえクビになるような大きな失敗があったとしても、すぐクビにすることは少ないでしょう。
理由2:正当な理由なくクビにできないから
労働契約法16条には、「解雇は、客観的に合理的理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合には、その権利を濫用したものとして無効とする」と規定されています。
そのため、正当な理由がなくてはクビにはできません。
正当な解雇理由の一例を挙げると、
上記のような理由がなければ、すぐ解雇されることありません。
また「解雇自由の明示(解雇した理由を就業規則に明示しておくこと)」も労働基準法第89条で規定されているので、就業規則は確認しておきましょう。
理由3:契約解除日の30日前に通知しなければならないから
労働基準法第20条には、労働者を解雇する場合は原則として30日以上前に解雇の予告を行うよう規定されています。
もし守れない場合は、解雇予告手当を支払うことになっています。(30日分以上の平均賃金を支払う)
派遣先企業としても無駄な賃金は支払いたくないですよね。
そのためすぐ解雇にはしないと考えられます。
【紹介予定派遣 トラブル・クビになる?】クビ(解雇)にされないためのポイントは3つだけ
ここまで「クビになる原因」と「すぐクビにできない理由」を解説してきました。
とはいえ、
「クビにされたくない」
ですよね。
ここからは「クビにされないため日頃心がける行動」について解説していきます。
失敗をくり返さない
一度や二度、失敗されたくらいでクビにされることはありません。
重要なのは反省を活かせられているかです。
派遣先企業としても、紹介予定派遣で採用しているので、「良い人材であれば直接雇用したい」気持ちがあります。
採用基準はそれぞれの会社で異なりますが、一般的に「真摯に仕事に取り組んでいるか」「会社に馴染んでくれるか」「業務遂行能力があるか」といった部分をみています。
たとえ現時点で即戦力でなかったとしても、あなたが失敗を改善し、「成長できる人材」なのであれば、今後も一緒に働きたいと考えるようになるでしょう。
あなたの成長を会社は見ています。
遅刻、欠勤はせず勤務する
上記のような人を本当にやる気あるの?と疑問に思ってしまいますよね。
もちろん
など正当な理由があれば、客観的に判断しても著しく印象を落とすことはないでしょう。
しかし遅刻魔、突発の休みが多いの方は、自分でクビになる原因を作っているので注意してください。
積極的にコミュニケーションをとり会社に馴染む
先の「失敗をくり返さない」の見出しでも書きましたが、派遣先企業は「会社に馴染んでくれる」人材も重要な判断材料だと考えています。
なぜなら会社に馴染んでくれる人材は、会社に長く勤めてくれる可能性が高いからです。
そのためにも積極的にコミュニケーションをとり、良好な人間関係を構築しましょう。
私も人間関係がボロボロになって会社を辞めた経験があります。
反省を活かして次の派遣先では、積極的に話すようにしたんです。
そうしたら、仕事の方もうまく回せて…
コミュニケーションをとるって、つくづく大切なんだなって感じました。
【紹介予定派遣 トラブル・クビになる?】クビ(解雇)にすることは違法じゃない?
結論、違法ではありません。ただし派遣期間中の解雇は稀です。
労働契約法第17条では下記のように規定されています。
「やむを得ない事由がある場合でなければ、その契約期間が満了するまでの間において、労働者を解雇することができない。」
労働契約法第17条1項
期間を決めて雇用したのであれば、その期間中の雇用は保障すると意味を捉えられますよね。
期間中の解雇される可能性は限りなく低いと言えるでしょう。
【紹介予定派遣 トラブル・クビになる?】実際は直接雇用されないことってある?
結論、あります。
ただし直接雇用しないと判断したのは、「派遣先企業」であるとは限りません。
派遣社員の方から、辞退するケースも少なくないのです。
派遣先企業側が、直接雇用を見送る理由としては以下のとおりです。
- スキル不足
- 勤務態度に大きな問題がある
- 経営不振 etc…
派遣社員側が、直接雇用を見送る理由としては以下のとおりです。
- 職場の雰囲気がよくなかった
- 希望の雇用形態ではなかった
- 残業が多い
- 給料が下がるから etc…
上記のように派遣先企業、派遣社員双方が納得しなければ直接雇用は成立しないのです。
【紹介予定派遣 トラブル・クビになる?】直接雇用にならない人の割合
下記のデータをみてください。
令和3年度 労働者派遣事業報告書の集計結果(速報)
26,314人のうち、15,333人が直接雇用に切り替わりました。
つまり、約58.27%の人が直接雇用になっています。
言い換えれば、約4割の人は直接雇用にならなかったと言えますね。
データのとおり、半数以上の人が直接雇用となり社員として働いているので、「多くの人が社員になれたんだ」と数字でも理解できます。
【紹介予定派遣 トラブル・クビになる?】よくある質問
派遣先企業から直接雇用を断られたけど、働き続けることはできる?
結論、難しいです。
なぜなら試用期間終了後、直接雇用を結ばなかったということは、派遣先企業が求める能力(スキル)が不足していたからです。
ただし、「絶対」ではありません。
紹介予定派遣から、契約内容を一般派遣に切り替えてもらえれば、継続して働くことは可能です。
しかし実態として、上記のように切り替えるケースはほとんどありません。
また派遣先企業から「一般派遣で働いてほしい」と申し出ることは、法律で禁止されています。
参考リンク▼
必ずクビ(解雇)になる際は30日前に通知があるの?
原則として通知はありますが、イレギュラーなケースもあります。
例えば「派遣先企業の経営不信」です。
会社が倒産しそうな緊急事態なときは、悠長なことは言ってられません。
経営不振の場合は予告なしにクビになることもあるので注意が必要です。
【紹介予定派遣 トラブル・クビになる?】まとめ
紹介予定派遣でクビになる原因は?
急にクビにされることはないの?
クビにされないための対策はないの?
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